出版社内容情報
唐代は女性の開放が進んだ歴史の上で例外的時代.厖大な史料群を博捜して,宮中女性の栄華と凋落,女流詩人の透徹した感性,働く女性の逞しい生態等が活写される.本書は現代中国の才気溢れる女性史家による唐代社会史である.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
びっぐすとん
11
図書館本。読メレビュー見て。歴史が長く国土は広く人の数も多い中国なのに、則天武后、楊貴妃、西太后くらいしか歴史上で有名な女性を知らない。日本以上に男尊女卑が激しく、天国から地獄への人生の浮沈の激しさは流石中国。人命が軽く、すぐ殺されちゃう。全てが桁違い。抑圧された反動か感情と行動の過激さが凄まじい。女性の人格が無視されていて、唐の待遇で開明的なんて。中庸というのがないんだな、あの国には。どの時代の女性も一生懸命生きて、それなりに楽しいこともあったのかもしれないが、昔の(今も?)中国に生まれなくて良かった。2018/11/28
Mana
3
中国ドラマの「武則天」「独狐伽羅」 を見て隋唐時代について色々読んできたけど、この本で一旦ひと段落かな。これだけ女性が知られずに埋もれてたことを知った。男尊女卑の強い中国で唐の時代も決して例外ではないかと、それでも比較的女性の自由度が高かった時代。まだ国の政権が安定せず、こういった背景のあった時代だからこそ武則天が誕生できたのかも。2020/06/27
なつき
1
『大唐帝国の女性たち』読了。いやほんといちばん最初にめちゃくちゃよい資料に当たった、って感じでしたわ……知りたいことが、そう、これこれ! こういうこと!! って、いろいろ載ってた。メモ取りながら読んでいったけど、今後もお世話になってくだろなあ。いやあ、頼もしいです。心強い。2018/11/28