出版社内容情報
本書が,経済学の基本的な命題・分析方法をすべて盛り込んだ,模範的なテキストとして声価を確立してからすでに久しい.今回の改訂は,進展著しいマクロ経済学の研究成果を取り入れ,現代経済のありようを解説する.
内容説明
本書は、経済学の基本的な命題・分析方法をすべて盛り込んだ、模範的なテキストとして高い評価を得ている。今回の改訂は、広範な研究成果を取り入れたうえで、激動の現代経済のありようを、最新のデータに基づき、国際経済との関連のなかで、具体的に分析する。経済学を学ぼうとする、学生・ビジネスマンにとって、最良の手引きである。
目次
第1部 基礎的な概念(経済的組織の基礎的な諸問題;近代経済における市場と指令;需要と供給の原理)
第2部 マクロ経済学の基本的概念(マクロ経済学の概観;国民産出と所得の計測;消費と投資;産出決定の理論;乗数の詳論―財政政策と国際貿易;集計供給と景気循環;貨幣と商業銀行業;株式市場における変動;連邦準備制度と中央銀行の金融政策)
第3部 マクロ経済政策(失業;インフレーション―その定義と費用;インフレーションと失業;貨幣が産出と物価に及ぼす効果;財政政策、予算の赤字、および政府債務;金融政策および財政政策の上級用論述)
第4部 ミクロ経済学―供給、需要、および製品市場(個別市場における供給と需要;需要と効用と消費者行動;ビジネス組織;会計学の初歩的原理)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
104
サムエルソンのこの教科書は私のいわば経済学の原点とでもいえるものです。最初の都留さんの訳本からこれが三回目の訳本ですが、すべて数回読んでいます。数理経済学の大家である著者が、学生のために難しい数式を一切使わずに作成しようとした努力のあとがかなり見えます。何度も改訂をやめようとしたものの、息子や弟子の協力で改訂しているようです。上巻はマクロ経済学とミクロ経済学の一部が書かれています。ただ制度的なところなどは、アメリカ国内の分析がメインになっています。2016/02/26
Z
7
今まで読んだ経済学の本の中でナンバーワン。上下巻あわせて1000ページ近くあるが、説明が丁寧かつわかりやすい。具体的な事例がアメリカの事例であったり、gdpではなくgnpを使っているという欠陥はあるが、ミクロマクロ経済学、金融、財政、経済成長等、説明のわかりやすさ、包括性を考えるとかなり優れた教科書だとおもう。経済学の目的に①誰にたいして②何をどのくらい③如何にというのを解決することという明確な目的を与えており、新古典派とケインジアンの違い、貨幣や銀行の歴史的な成立史2017/02/02
Z
5
初歩的な会社や会計、経済政策の決定の仕組みの解説もはいっており、(アメリカの説明なので、日本はどうか自分で調べる必要あるが)サミュエルソン、非常に丁寧な作り。岩波の経済学の入門書に違和感感じてたが、この本に出会えて、ベースとなる軸を見つけた気がする。下巻もよんで、これに積み重ねる形で、経済読んでいこう。2017/02/02
ゼロ投資大学
3
数十年前に書かれている経済学の書籍だけあって、重厚で奥深い。初歩的な経済学の主要概念からレベルの高い内容にまで踏み込んで書かれている。2022/08/22
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- 和書
- 金色の喪章 角川文庫