出版社内容情報
この世界は,〈本〉が限りなく生い茂る奥深い森だ.そして,人々が綾なすテクストの交差する巨大な都市だ.この〈本と著者〉がつくる森と都市を心ゆくまで探索し散歩する詩人は,言葉と思想を新たに発見・創造する.
内容説明
この世界は、〈本〉が限りなく生い茂る奥深い森だ。そして、人々が綾なす〈テクスト〉の交差する巨大な都市だ。この森と都市とを心ゆくまで歩きまわる詩人は、〈ことば〉と〈思想〉を新たに発見・創造する。詩人であって〈読むこと〉の達人が、旅と書斎のなかで親しんできたさまざまな本と著者について語る自由闊達な〈読み〉のエッセイ。
目次
本の贈りもの(オーデンの幼年時代;犬とリンゴと本と少年;アンダスンと猫;世界はまるい話;とても風変わりな動物;不思議の国のハックスリー;アメリカ三文オペラ;ラニアンさん;ウィリアム・ルビーの幸福;吟遊詩人よ、起て!)
本を旅する(カラミティー・ジェーン;木の上の部屋;たった一人で生きた男;アイオワ農場の音;カルダーの手引き;愉快な校長先生の話;ピーターとトランペット;自転車が好きですか;野球場につれてってよ;郵便配達と犬;朝食に何を食べた?;人生にひつようなものは)
テーブルの上の本(地図;ヴーツ先生;小人;法螺;墓碑;怪盗;祈りの言葉;単純な人間;うじ虫;自由の人;サラマンカの男;本)
木曜の男の夢―H.M.エンツェンスベルガーとの対話
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Gotoran
52
既読の『世界は一冊の本』繋がりで、すっかり長田弘氏の虜(ファン)になった。現在断続的ではあるも、長田著書を読み続けているところ。本書は先に読んだ『本を愛しなさい』の原典の一つ。親しんだ種々の本とその著者に想いを馳せ、小伝と云う体裁で自由闊達に物語る。再読小伝があるも、繰返しの効果を見出すことが出来た。ゆったりとした気分、即ち『散歩する精神』で、再び目にし、感じ、想いを馳せることで、初回には気付かなかった、新たな気付き・学びが得られた。本書はそんな良書の一つ。長田氏との出会いに感謝!2017/02/17
産学社
0
名著中の名著。本のことがとても好きになる。しばしば「アンダスンと猫」を再読します。2013/04/26