出版社内容情報
軍縮交渉と軍拡はなぜ同時進行するのか.国家相互間の作用―反作用では,現代の軍拡構造は解明できない.高度に技術集約化した軍事力のもとでの国家それ自体と国家間関係の変質をふまえ,軍拡の複雑な構造を分析する.
内容説明
軍縮交渉と軍拡はなぜ同時進行するのか。国家相互間の作用―反作用で捉える古典的な理論では、現代の軍拡構造は解明できない。軍拡と第三世界の紛争と飢えとはいかなる関連があるのか。本書は、ヒロシマ以後、高度に技術集約化した軍事力のもとでの国家それ自体と国家間関係の変質をふまえ、軍拡の複雑な構造を分析し、軍縮への道を構想する。『現代紛争の構造』に続く問題提起の書。
目次
第1部 軍拡の仕組み(変貌する構造;飢えと兵器)
第2部 兵器の政治学(軍事バランスの虚構;核をめぐる諸問題)
第3部 戦略をどう読むか(ソ連外交と軍事戦略;核戦略の論理と構造;SDIと核)
第4部 軍縮の条件(核軍縮のゆくえ;リベラル派の軍縮構想)
むすび―われわれにとっての軍縮