出版社内容情報
難解なことで知られる『一般理論』はどのようにして誕生したか? ケインズの学問上の盟友R.カーンが,6回の講演でわかりやすく解説.同時代の諸学説の影響や交友関係を通してケインズ理論の核心に肉迫する入門書.
内容説明
本書は、ケインズのもっとも親密な盟友だったリチャード・カーンが、1936年の『雇用・利子および貨幣の一般理論』で頂点に達したケインズの思想展開をさまざまな角度から跡づけたものである。ケインズに影響を与えた、古典的経済学者の思想から、同時代の諸学説を丹念にたどっていき、ケインズが紆余曲折を経て、ついに『一般理論』を著すに至った軌跡を見事に描いている。
目次
第1講 初期ケインズ以前の経済学者への論評
第2講 貨幣数量説
第3講 『貨幣論』と経済政策問題1928―1931年
第4講 「乗数」から『一般理論』へ
第5講 『雇用・利子および貨幣の一般理論』
第6講 ケインズの個人的交友関係
討論
リチャード・カーンによるコメント
リチャード・カーン小伝