出版社内容情報
科学技術の普及,国際社会の状況変化,マルクス主義の衝撃,大正デモクラシーの挑戦など,今日の歴史状況の基礎をなす諸問題を鋭く分析した現代史入門.伝統的なヨーロッパ中心の歴史の見方に根本的修正を加えた名著.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aminadab
10
おぉ1人しか読んでない。かねて名著だと聞いていたので古書を取り寄せて読んでみた。原著1964年、訳書1971年。第2次産業革命前の1870年頃と1960年頃とでは世界はどう変わったのかを、経済・人口・政治・文化などに1章ずつ宛てて論じる。それぞれ説得力があるが、とりわけ4章の国際関係と6章の脱植民地化がお薦め。国際関係は欧州だけの勢力均衡と協調から、極東を含む全世界での米ソ両極化へ転換するわけだが、第一次大戦が終わっても欧州の政治家は米国を何だかまだ舐めていて、本気で相手にしていない感じが面白かった。2021/03/28