出版社内容情報
スペイン支配下の16世紀ペルーにおいて圧殺・抑圧されたインディオに「鞭打たれたキリスト」を見出したラス・カサスのたたかいに現代への熱いメッセージを読みとる.著者は,第三世界民衆の解放に挺身する神学者.
内容説明
コロンブスが途を拓いた新世界征服をめぐる論争は、500年後の今、再び燃え上がりつつある。抑圧と貧困に苦しむ第三世界民衆の立場から、新しい神学を提起した著者は、スペイン支配下の十六世紀ペルーに沸き起った思想闘争の中に、同時代の匂いをかぎとる。圧殺・抑圧されたインディオに「鞭打たれたキリストたち」を見出したラス・カサスのたたかいに、現代への熱いメッセージを受けとったのだ。
目次
第1章 早すぎる死(エスパニョーラ島の叫び;インディオの解放)
第2章 二つの謬見(たった一人の人物;すべての悪の根源;権力と歴史)
第3章 黄金すなわち福音のなかだち(美女〈白人〉と醜女〈インディオ〉;黄金なければ、神もなし;無主の地)
第4章 インディアスの鞭打たれたキリストたちの立場にたって(預言者の呼び声;貧欲は偶像崇拝;キリストは黄金のために死なず)