出版社内容情報
1945年8月8日,B29からパラシュートが……米軍捕虜に真先に竹刀を振りかぶったのは2人の息子を戦死させた老母タキだった.拍手喝采する近隣の人々.そしてタキの戦後は? 真実を知るのは黙して語らぬ石のみだった.
内容説明
本書は一九四五年八月、東京の立川市で起きた米軍捕虜虐殺事件を扱ったものである。
目次
銀色の機影
最期のカマス
“飛燕”の模型
幽玄の世界
土の色
疼く傷痕
光の水滴
近づく地響き
菅笠ふかく
風のない校庭
雨を待つ
十字架の疑問
生死ノ中ニ仏アレバ
石の証言