内容説明
ラップ・アーティストとして、またニュー・ジャック・シティ等で俳優としてもカリスマ的存在のアイスT。元ギャングが語る、ロス暴動、人種差別、ラップ、宗教、セックス、ドラック…。日本人の知らない、隠されたアメリカの真実。
目次
第1部 だれがかまうってんだ?(ジャングルの掟;キリング・フィールド;罪と罰)
第2部 セックス、ラップ、神に関するピンプのガイド(男、女、そしてセックス;ラップ―与太話のアート;宗教―ワン・パーセント・ネイション)
第3部 去年オレを殺しておくんだったな(人種差別主義;暴動と革命;論争;未来―恐れるものはない)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nizimasu
4
ラッパーのICE-Tによる読むラップ。その内容にはアメリカ社会の欺瞞や矛盾が凝縮されている。その最たるものが、人種差別だ。400年前につれてこられた黒人は資産だった。それが人間として認められつつも生活区域が貧困とともにあり、そこには銃社会と暴力がある。その黒人同士の対立を白人社会の代表である警察が取り締まり、脅威を感じれば容赦なく叩きのめす。この告発には、黒人社会が抱える被害者意識やマッチョな社会感覚もあるけど、読んでいて情景が浮かぶ言葉が並ぶ。いあはやアメリカ社会を知る上でこんなテキストはないかも2013/08/13
なかち
1
ゲットーは強制収容所、成功するのは売人とピンプだけ。警察は黒人を犯罪者扱い、ちょっとしたことで調書を取る。ギャングはスラム化したインナーシティから発生、会員のランク「ハードコア」「メンバーズ」「アフィリエイツ」。ギャングごとの色が決まっている。ドラッグの売人はスラムを抜け出すチャンス。勃起の狂気。ラップは与太話のアート。ラップのおかげで犯罪から足を洗った。「朝6時」はギャングスタ・ラップの元祖。愛を歌ってミルクシェイクを飲んで正常位でセックスすりゃポップミュージック。コップ・キラー。だれがかまうってんだ。2012/01/25