目次
序章―阿部薫を探して
“騒(GAYA)”のことを書こうと思った
阿部薫のこと、鈴木いづみの想い出
二人はとてもよく似て
永遠の命を持った二人
あの人たちの素顔
“騒(GAYA)”という店をはじめたわけ
あの日、あの時、見た景色
テレビ収録のいらだち、その後の顛末
あのさぁ、君はどう思うの?と阿部は訊いた〔ほか〕
著者等紹介
騒恵美子[ガヤエミコ]
伝説のサックス奏者、阿部薫がその晩年に根城とした東京・初台のライブハウス“騒(GAYA)”のオーナー。1943年2月27日、東京中野生まれ。20代後半に長野県伊那で近藤等則、梅津和時、土取利行らの衝撃的な音と出会いフリージャズに開眼、自分が聴きたい一心でライブハウスを開店する。77~84年の7年間、様々な音楽性の演奏家を出演させ、聴く側をフリーにしてくれるジャンルではない「フリー」を求め続けた。2011年10月20日、癌のため逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hiratax
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本書を完成させてすぐに著者が亡くなっているのは運命的。 阿部薫を亡くしたあとの鈴木いづみが、野方だかのアパートに 娘と住み、部屋には二段ベッドくらいしかなかったという話が印象的。 「Quick Japan」の第1号だかに娘の鈴木あずさのインタビューが載っていたはず。90年代サブカルと鈴木いずみが繋がるのは唯一このあたりだろうか。2016/04/21
gold-fish
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70年代のフリージャズシーンで重要な演奏の場を提供することで世界的に活躍することとなるミュージシャンをいわば育てたと言っても過言でない店のオーナーの回想記。主に伝説のサックス・プレイヤー阿部薫と鈴木いづみにスポットがあてられている。 そもそもが文章表現が難しい音楽ジャンルに理解を示す人だけあって、多少のエキセントリックな言動や敷居の高さが感じられるが、時代の空気込みでとても興味深かった。 2013/03/16
yoyogi kazuo
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筆者の癖の強い人格の出た文体で読みづらさが多少感じられたが彼女にしか書けない鈴木いづみや阿部薫との唯一無二のエピソードが綴られたこの貴重な書籍を残して著者は原稿を納品した九日後にこの世を去った。2022/11/03