内容説明
地域研究は、他者の「他性」を学ぶ謙虚に覚めた知性の立場である。世界認識の枠組みをつくりあげるために、地域研究の反普遍主義の立場から政治学の再構築を図ろうとする実験が、本書の趣旨なのである。
目次
序章 地域研究と政治学
第1章 政治文化論―インドの近代化を手がかりとして
第2章 政治と言語
第3章 政治の中の集団原理―政党内派閥の分析枠組
第4章 国家構造論
第5章 政治生態学の手法―近代国家を超えて
第6章 国民形成論―アフリカの事例について
第7章 地域研究と政治指導論
第8章 マルコス政権下の官僚制―とくに幹部公務員制度に焦点をあてて
第9章 農村の政治学―中部ジャワの村から
第10章 「地域研究」の現状と方法