内容説明
「最も哲学者らしい哲学者」と形容される人物の肉声と素顔が、同時代人たちの熱い証言によっていま静かに蘇る。苦悩する現代人のための第1級のドキュメント。
目次
スピノザ遺稿集の序文―スピノザについて
ベネディクトゥス・デ・スピノザ氏の生涯と精神
三人の欺瞞者論序文
批判的歴史辞典
スピノザの生涯
オランダ旅行記
レンブラントの生涯の時代
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
プレイメーカー
3
『エチカ』で有名な哲学者のドキュメント。スピノザ本人の言葉ではなく当時のスピノザを知る知識人たちが、スピノザを語っていく。『エチカ』での神の考えは『スピノザの神』という風に形容してしまうけど、これを、あまり詳しくはないが、従来のキリスト教の考えに当てはめるとなると、いかんせん認められない、というのもなんとなくわかる気がする。しかし、自分の考え、主張を自由に考えて発表していいというのは『言論の自由』につながるのかな?『神学政治論』の冒頭の言葉の意味も今なら分かる気がする。2020/02/02