内容説明
どんなきわどいアクション映画を見ていても、自分が主人公にはなり得ないが、単独行の沢登りではまさしく自分がヒーローである。岩また岩に囲まれた谷の中に一人でいると、次の曲がり角の向こうにあるものが自分の運命を左右するすべてなのだ。
目次
１章 宇奈月に下宿して―１９８６年
２章 黒部湖に下宿して―１９８７年
３章 再び黒部へ―１９９２年～９３年
４章 ガイドの仕事を始めて―１９９６年
５章 宇奈月に移り住み―１９９７年
６章 黒部川と共に―１９９８年
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つちのこ
1
前著『大いなる山、大いなる谷』『果てしなき山稜』とどうしても比較してしまうが、読み物としては、前２冊の方が新鮮でもあり、完成度も高いように思う。 沢屋としては遡行図がつけられた記録文は興味深く読めるが、突然挟まれて出てくるエピソードや著者の心境などは全体の構成から見ても読みづらく、遡行記録でせっかく盛り上がったところでのこれは、流れやつながりを分断しているような気がする。エピソードや心境は内容が面白かっただけに、まとまりのない構成が残念であった。1999/07/13
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