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内容説明
情報の途絶したブラジル日本人移民社会。彼らは勝ち組、負け組に分裂し骨肉相はむ大騒乱暗殺事件をひこ起こす…。日本人とは何かを問う不朽のノンフィクション大作。
目次
警告
襲撃
暗殺の朝
怪文書
踏絵の拷問
監視の目
詔勅は偽物
特務機関
暗殺と騒乱の事件簿
華麗な赤の広間
危険な日本人
変容する犯罪
臣道連盟本部
決闘
欺かれた努力
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
結城雄貴
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日系ブラジル移民の「勝ち組」と「負け組」について書かれたノンフィクションです。期せずして対立抗争の道具になりそうだった著者の緊迫した様子がうかがえてとても興味深い。「勝ち組」側で絡んでる人が狂人か詐欺師かテロリストばっかりなのはある意味面白いものの、確実にいたと思われる一般層の支援者についてあまり触れられていないのが少し惜しい。2015/05/24
akapon
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第二次大戦中~後のブラジルで起こった日系移民のいわゆる「勝ち組」「負け組」の対立抗争を、その渦中でたまたま現地に居合わせた作者が、残存する資料と取材から詳細に追ったノンフィクション。「勝ち組」「負け組」という言葉は聞いたことがあっても、詳しいことを全く知らなかったので非常に参考になった。自らの価値観を絶対視して排他的な行動に出るといった事例は人間の行動として珍しいことではない。故にこのような「狂信」は現代日本とも無縁ではない。過去の出来事から今を見つめ直す作業は常に意識して行うべきであると思う。2012/09/05
tekka
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「この飛行場をご覧なさい。これが負けた国ですか。わたしは今こそ日本の勝利を確かめたのです。」2020/03/26