目次
プロローグ 蝦夷錦と北海道(開かれた北方の窓―5000キロ壮大な交易ルート)
第1章 サハリンに息づく蝦夷錦(母の宝物―ウィルタの記憶に鮮やか;古老のつぶやき―弾圧…没収された“宝物”;汚れるツンドラ―“原始の面影”に公害の嵐;交易の変遷―元への「朝貢」が始まり;林蔵の海―逆巻く波小舟で乗り出す)
第2章 “宝庫”アムール川下流域(大河の終着点―「尼港事件」の記憶が眠る街;ティルの丘―明朝が残した2基の石碑;森と水の民―北方交易の主役、ウリチ人;幻のデレン―度重なる洪水で村人移住 ほか)
第3章 中国東北部の足跡(ホジェンの地―旧日本軍侵略で人口激減;松花江のほとり―日本の貨幣が語る交流史;国際都市・ハルビン―街に息づくロシア文化;最後の皇帝溥儀―明黄色の竜袍まとい即位 ほか)
第4章 蝦夷錦の故郷を行く(京杭大運河―南北を結んだ交易の動脈;孔子の故郷―廟にぬかずいた皇帝たち;朝運と大風歌―郷土の誇り漢の祖・劉邦;長江と大運河―遣唐使、マルコ・ポーロも足跡 ほか)
エピローグ 蝦夷錦の光と影(北からの貴重品―政治取引に使われた歴史)
蝦夷錦をめぐる話題(領地替えの陰に…―梁川の墓所に露姫悲話;波響の「夷酋列像」―海を渡った原画のナゾ)