アイヌ絵誌の研究

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  • サイズ A4判/ページ数 365p/高さ 28cm
  • 商品コード 9784883231416
  • NDC分類 721.8
  • Cコード C3039

内容説明

「アイヌ絵」とは、シャモが異俗の民であるアイヌの人びとを描いた絵の総称である。本書は、従来の「アイヌ絵」の解釈を見直し、そこからアイヌの人びとの新たな民族誌の可能性を模索する。一連の『聖徳太子絵伝』『蝦夷島奇観』『蝦夷漫画』『蝦夷十二カ月風俗図』などの貴重な絵画資料を内外に渉猟し、それらを詳しく探索・究明して、日本列島の北方に生き続けた蝦夷とアイヌの民族誌を構築。

目次

序編 アイヌ絵という概念(アイヌ絵の概念;アイヌ絵の世界)
第1編 蝦夷のイメージ(聖徳太子伝説と蝦夷;坂上田村麿伝説と蝦夷―『清水寺縁起』による)
第2編 描かれたアイヌの世界(蠣崎波響と『東武画像』;秦檍麿とアイヌ;村上貞助、F.シーボルトとアイヌ風俗;松浦武四郎とアイヌ―『蝦夷漫画』の世界;平沢屏山とアイヌ;富岡鉄斎とアイヌ―近代アイヌ絵の萌芽)

著者等紹介

佐々木利和[ササキトシカズ]
1948年北海道生まれ。1979年法政大学大学院修士課程修了。博士(文学)。東京国立博物館を経て、文化庁文化財部美術学芸課主任文化財調査官
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

出版社内容情報

「アイヌ絵」とは、シャモが異俗の民であるアイヌの人びとを描いた絵の総称である。本書は、従来の「アイヌ絵」の解釈を見直し、そこからアイヌの人びとの新たな民族誌の可能性を模索する。一連の『聖徳太子絵伝』『蝦夷島奇観』『蝦夷漫画』『蝦夷十ニカ月風俗図』などの貴重な絵画資料を内外に渉猟し、それらを詳しく探索・究明して、日本列島の北方に生き続けた蝦夷とアイヌの民族誌を構築。

口絵 カラー図版十四点収載
序にかえて─あるアイヌ絵の解釈
序編 アイヌ絵という概念
 第一章 アイヌ絵の概念
 第二章 アイヌ絵の世界   
第一編 蝦夷のイメージ
 第一章 聖徳太子伝説と蝦夷
 第二章 坂上田村麿伝説と蝦夷
第二編 描かれたアイヌの世界
 第一章 蛎崎波響と『東武画像』
 第二章 秦檍麿とアイヌ
 第三章 村上貞助、F・シーボルトとアイヌ風俗
 第四章  松浦武四郎とアイヌ―『蝦夷漫画』の世界
 第五章 平沢屏山とアイヌ
 第六章 富岡鉄斎とアイヌ─近代アイヌ絵の萌芽─
図版編 モノクロ図版三三四点収載
結語

「アイヌ絵」とは、越崎宗一氏によれば「アイヌの生活風俗を表現せる絵画の総称」であるし、桜井氏の定義(アイヌ風俗絵」)のほか、泉靖一氏は「アイヌを描いた絵……」とする。アイヌ絵の定義としては泉氏のが最も妥当な表現であろうと考えている。
 アイヌ絵とは、要するにシャモがアイヌを描いた絵なのである。だからアイヌの人びとの民族芸術ではない。アイヌの人びとが画題となっていれば、その画技の巧拙、内容の真偽を問わない。ただし、そこに絵画としての鑑賞性なり、アイヌ文化を探る資料性なりが備わり、あるいはどちらかのウェイトが高ければ申しぶんないとしておくべきか。(中略)
日本の近世における風俗画の発生は庶民勢力が社会的経済的に台頭してきた事実を反映しており、絵そのものも庶民が享受するものであった。が、アイヌ絵にはそうした背景はない。シャモに対するアイヌの勢力が高まり、アイヌ文化の復興を基としてアイヌ絵が描かれたのではない。かえって、アイヌ絵の全盛期はシャモによる抑圧の強化された時期であり、北辺の脅威感が一層拡大した時期なのである。
 さらに、重大なことは、アイヌ絵というのはアイヌ自らが描き遺した作品群ではなく、民族芸術とし

【書評】 北海道新聞 04/05/30(日)
 絵ならば、火星人でもカミナリ様でも自由に描くことができる。そう知りつつも、描写力のある絵を前にすると、あたかも現実を見たような気分になる。特に古い時代の壮大な歴史画や緻密な風俗画はそうだ。
 では、江戸時代に描かれたアイヌ女性の絵に、口髭があったらどう思うだろうか。また、幕末期のものという絵巻物に、まげを結い髭をそり落としたアイヌの男たちの姿が描かれていたら。しかもそれが和人に使役されている場面であったとしたら。
 絵画の中に歴史を読む。学問となればもちろん簡単なことではない。ことアイヌ絵の場合は難解だ。というのも絵筆を握ったのがアイヌ自身ではなく、シャモ(和人)であったからだ。そして描写には、好奇のまなざしだけでなく、時に無知や蔑視観が投影されているからである。例えばアイヌ女性の刺青が、口髭のように描かれてしまうように。
 本書は、こうしたアイヌ絵を民族学の立場から本格的に検証し、そこから読みとれる歴史と文化に深く切り込んだものである。アイヌ絵に混在する虚と実に迫った論文集といってもいい。
 著者は、東京国立博物館を経て現在は文化庁勤務。アイヌ文化研究の