内容説明
「地球を山分けすること―世界分割」の夢。スペイン・ポルトガル両国による地球の二分割支配という地政学的な使命を負ったマゼランの遠征。多数の史料と図版から、遠征の企画と政治闘争、世界計測の実験とその政治的改竄、黄金島伝説等を検証し、コロンブスを凌駕する壮大なヴィジョンを体現した航海者の姿を浮上させる。
目次
「知」をまとうコウモリ
第1章 分界の理念と前マゼランの航海
第2章 地の果ての外交―一六世紀初頭のモルッカ諸島とポルトガル
第3章 世界分割のパートナー―マゼランとファレイロ
第4章 遠征の論理と形相
第5章 ポスト・マゼランの分界
第6章 地図の戦争―挑戦されるデマルカシオン
第7章 マゼランの遺産、ファレイロの影
世界分割の夢
著者等紹介
合田昌史[ゴウダマサフミ]
1958年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位認定退学。新潟大学教育学部助手・助教授を経て、1994年より甲南大学文学部助教授、2003年より同教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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人生ゴルディアス
2
マゼランというと星雲が真っ先に出てくるくらい世界近代史音痴には少々難解すぎる書物だったが、当時海洋世界を二分していた勢力のスペインとポルトガルが地中海以外の世界を勝手に分割しましょうと決めていた分界線を軸に話が進んでいく大筋はなんとか見失わずに読めた……と思う。また、分界線は単純に領土の取り決めではなく探索のための基準点であったり、そもそも経度が計れずまともな世界地図が存在しないような時代に分界線なるものを正確にきめようと四苦八苦する様だとか、勉強になった。他にも写本の経歴とか史料的な点もわくわくした。2015/09/16
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