ヴェヌスの秘録
土の褥に眠る者―ヴェヌスの秘録〈3〉

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  • サイズ B6判/ページ数 413p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784863110007
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

美貌の青年画家ロレンツォと恋に落ちたスコルピア家の令嬢メラルダ。キアラ卿との結婚の約束を破り、ロレンツォと逃げることを決意したメラルダだったが、侍女ユーニケとバルバロン家嫡子アンドレアの策略によって、ふたりは引き裂かれる。ロレンツォは惨殺され、メラルダはむごい責め苦にあった末にラグーナにその身を投じたのだった…。やがて時は過ぎ―。その名を落としたキアラ卿と、スコルピア家で采配を振るうようになっていた侍女ユーニケが、相次いで邪悪な死を遂げる。彼らの死の陰には、金髪の青年シルヴィオの存在があった。シルヴィオは、バルバロン家の令嬢ベアトリクサにも近づいていく。不思議な気配のシルヴィオに戸惑いながらも、激しく彼に惹かれるベアトリクサ…。残酷なまでに美しく気品に満ちたシルヴィオの正体とは!?水の都ヴェネチアのパラレルワールド“ヴェヌス”で繰り広げられるタニス・リー傑作ファンタジー「ヴェヌスの秘録」シリーズ第3巻。

著者等紹介

リー,タニス[リー,タニス][Lee,Tanith]
1947年イギリス・ロンドンで生まれる。CatfordのPrendergast Grammer Schoolで中等教育を受け、9歳から創作を始める。卒業後は図書館助手や店員、文書整理係、ウェイトレスなどの仕事に就き、25歳の1年間は美術大学で学ぶ。1970年から1971年にかけて子供向けの本を3冊発表。1975年DAW Books USAから『The Birthgrave』を出版して以降、立て続けに26冊を上梓し専業作家となった

柿沼瑛子[カキヌマエイコ]
英米文学翻訳家。早稲田大学第一文学部日本史学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ぬのさと@灯れ松明の火

5
ロミオとジュリエットがモチーフ。魂と人格が分離するというのがわかりにくかったかな。だけど、チョイ役で登場するケーザレ・ボルジャ(チェーザレ・ボルジア)が、カッコいい!2013/03/14

NAGIA

1
ロミオとジュリエットをタニス・リーが料理するとこうなるのか……。白雪姫は面白かったけど。ちょっと霊魂に関する設定がややこしい。でも、悲劇の中に希望が持てるような、じんわりしたラストがよかった。2013/09/05

madhatter

1
前作がリーによるルネサンス精神とするなら、本作はリーによるルネサンス文化(と、その精神の野蛮な面)を描いている。さて、全てのおおもとになるメラルダとロレンツォが愚か過ぎる(周囲が残酷過ぎるとも言うが…ボッカチオ「メボウキの鉢」辺りを意識したのか?)ため、初めの内は物語に入り込めなかった。但し、その後の展開はリーらしく、緻密に構成されている。また、生死を超越した男女の愛が美しいのは勿論だが、それ以外の関係や愛を否定することなく、次第に全てが優しさと尊敬に収束してゆくのが良かった。2011/07/18

blacktea

0
重層的で不思議な物語だった。実在人物の登場、ベアトリーチェを思わせるヒロインの名前、彼岸の世界をめぐるところなど、ロミオとジュリエットの他にダンテの「神曲」の影も感じた。ケーザレが父とともに熱病に倒れたというのが、現実の歴史でチェーザレが失脚したときのことであるならば、そこから復活したケーザレは「幽霊の日」を生きるチェーザレであり、ヴェネツィアならぬヴェヌスもまた一種の幽霊なのだろう。ふと「有為の奥山今日越えて、浅き夢見し酔ひもせず」とでも口ずさみたくなるような、奇妙に肌なじみのよい、幽玄の世界観。2014/10/05

まぬけのまりこ

0
入り組んだ魂の変遷の物語。行きつく先が気になり一気に読み上げた。話自体には文句ないのだけれど、賢く我の強いベアトリクサが好みなので、悲願達成の道具扱いには少々気持ちが収まらない。

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