内容説明
本書は駐中国日本国特命全権大使(第16代)を務めた垂秀夫氏が、大使在任期間に中国や日本で行った主要なスピーチ等を集めたものであり、垂氏の外交官人生の締めくくりである。垂氏は四十年近い外交官人生の中で、南京、北京、香港、台北などに赴任し、日中関係、中国関連の業務に全身全霊を捧げた「中国通」であり、今なお中国に広い人脈をもち、日中両国から注目されている。垂氏のスピーチには、美辞麗句はなく、日中関係の未来のための真の諌言に満ちあふれている。また、垂氏は、「日本と中国の関係は、一千年以上にもわたる互いに助け合う人間ドラマが紡がれた関係にある」との視座に立ち、停滞する現在の日中関係に警鐘を鳴らしている。大使在任期間中に垂氏が語った数々のエピソードが読者の心に響くとともに、外交・政治・経済を含め、多方面において日中両国の新たな未来を切り開く機運が高まれば幸いである。
目次
私の対中アプローチ
大使就任の抱負
重層的な関わり合い
羅森、その数奇な人生
隠元禅師と英雄鄭成功
過去から学ぶ
魯迅が書いた「希望」
空海が遺したもの
戦略的思考と政治的勇気
二人の親友
「飲水思源」
日中関係の「天命」
縁
梁啓超の貢献
田中角栄が贈ったサクラ
理性を取り戻す
王毅に伝えたメッセージ
過去の英知に学ぶ
今に生きる助け合いの人間ドラマ
駆け抜けた外交官人生
光風霽月
著者等紹介
垂秀夫[タルミヒデオ]
写真家、元外交官。1980年大阪府立天王寺高等学校卒業、1985年3月京都大学法学部卒業、同年4月外務省入省、南京大学留学を経て、在中華人民共和国日本国大使館書記官、在香港日本国総領事館領事、日本台湾交流協会台北事務所総務部長、アジア大洋州局中国・モンゴル課長、在中華人民共和国日本国大使館公使、大臣官房総務課長、外務省領事局長、外務省大臣官房長、駐中国日本国特命全権大使(第16代)等を歴任。2023年12月退官。現在、立命館大学教授。「写真の日記念写真展2015」環境大臣賞など多数受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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