内容説明
つねに鋭い批評精神と問題意識をもって教壇に立つひとりの講義者の実践的記録。「自然」を新たなキー概念として「20世紀」の日本の「文学」を総括する。
目次
序論―二一世紀の進路と「自然」の問題
柳田国男と自然―「清光館哀史」を読む
国木田独歩と自然(「欺かざるの記」、「空知川の岸辺」を読む;「武蔵野」を読む)
田山花袋と自然(『重右衛門の最後』を読む;「蒲団」を読む)
夏目漱石と自然(「草枕」を読む)
有島武郎と自然(「カインの末裔」を読む;『或る女』を読む)
小林多喜二と自然(「防雪林」を読む;「党生活者」を読む)
堀辰雄と自然(『風立ちぬ』を読む)
講義の終りに
著者等紹介
杉野要吉[スギノヨウキチ]
1932年北海道生まれ。1957年早稲田大学教育学部国語国文学科卒業。2003年早稲田大学名誉教授(現在に至る)
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