内容説明
明治中期に展開された政教社系の国粋主義ナショナリズムを、志賀重昂・三宅雪嶺らを軸に解明した論考 本書で取り上げる国粋主義ナショナリズムとは、昭和前半期に展開された独善的、排他的、偏狭な国粋主義とは異なる。歴史的使命を帯びた発展途上期のナショナリズムであり、具体的には１８８８年４月結社・創刊の政教社機関誌『日本人』と翌年２月設立・創刊の日本新聞社の『日本』で主張された国粋主義の思想である。
目次
１ 政教社の成立（政教社の設立；国粋主義における「国民」像の構想 ほか）
２ 志賀重昂と三宅雪嶺（志賀重昂―地理学の政治化；三宅雪嶺 真善美の追求者 ほか）
３ 国粋主義の代表作とその周辺（陸羯南『近時政論考』；三宅雪嶺『真善美日本人』 ほか）
４ 政教社系同人年譜・政教社系年表（政教社系同人年譜；政教社系年表）
