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出版社内容情報
東北大で教鞭をとるかたわら、日本各地を精力的に訪ねた植物学者の日本滞在記。自然科学者ならではの観察眼が光る貴重な記録。
内容説明
「広瀬川のほとりをめぐり、青葉山に登れば、一生かかっても研究しつくせないほどの資料が山積している」。このような述懐を残し、杜の都をこよなく愛したドイツ人植物学者ハンス・モーリッシュ。帰国後はウィーン大学で総長をつとめ、「モーリッシュ反応」などによって今日にまでその名を残す植物学の泰斗が、自然科学者ならではの観察眼で、大正期の日本の山川草木と人びとの姿を克明に記録したのが本書である。当時、新設されたばかりの東北帝大の生物学教室で教鞭をとるかたわら、北は樺太から南は鹿児島まで、精力的に観察旅行を行ない、その印象を丹念に記しているだけでなく、日本の芸術やスポーツ、日本人の価値観にまでその鋭い観察眼は及ぶ。
目次
神戸から仙台へ
国民教育
逆さまの国
日本人の礼儀正しさについて
小島のパラダイス、松島
猿と鯨を訪ねる
埋もれ木
芝居見物
音楽
仙台で迎える正月〔ほか〕
著者等紹介
モーリッシュ,ハンス[モーリッシュ,ハンス][Molisch,Hans]
1856年、オーストリア帝国モラヴィアのブリュン(現チェコ共和国のブルノ)生まれ。ウィーン大学で学んだのち、同大学の助手時代に「モーリッシュ反応」を発見。グラーツの工科大学、プラハのドイツ大学を経て、1909年にウィーン大学植物生理学教室の主任教授となる。1922年9月から25年3月まで、東北帝国大学の招きによって仙台に赴任、植物生理学、解培学を講義する。帰国後の1926年から2年間、ウィーン大学総長をつとめる。1937年没
瀬野文教[セノフミノリ]
1955年、東京生まれ。北海道大学独文科修士課程卒。DAAD(ドイツ学術交流会)給費生としてケルン大学に留学。現在はドイツ語塾トニオ・クレーガーを経営
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