出版社内容情報
街のざわめき、機械のうなり、音楽、人々の声、私たちは自然の音、人工の音、そしてことばという音に囲まれて暮らしています。見たくなければ目をつぶればいいですが、音は耳を塞いだくらいでは逃れられません。物理的な空気の振動が、うるさい、心静まる、気になる、意味を持つ、音として聞こえる心理的なしくみを分かりやすく解説。
可聴範囲を外れた音は音として聞くことができませんが、日常生活の中で私たちにいろいろな影響を及ぼしています。音の高さが最高可聴値を超えた音を、超音波といいます。・・・超音波は私たちの生活の中でいろいろな形で利用されています。病院では結石や胎児の診断に、超音波を利用しています。また、原子力発電所の炉や配管にひびが入っていないかどうかの点検にも、超音波が利用されています。一方、最低可聴値より低い音は超低周波と呼ばれ、、音圧が十分大きければ音の感覚を生じさせます。しかし、ふつうは音としては聞こえないで、振動として伝わります。超低周波音を振動として感じると、耳に圧迫感が生じたり、何となく不安を覚えたりする人もいるようです。(「1 音波と超音波」より)
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【関連書籍】
『 共 感 覚 』 J・ハリソン著 (定価3675円 2006)
『 言語と脳 』 オブラー、ジュアロー著 (定価3045円 2002)
『 ことばの前のことば 』 やまだようこ著 (定価2730円 1987)
【新 刊】
『 記憶・思考・脳 』 横山詔一、渡邊正孝著 (定価1995円 2007.5月)
内容説明
会話、音楽、そして自然の音、街のざわめき。単なる空気の振動が、意味をもち、感情をもつ音として聞こえるしくみを30のキーワードで分かりやすく解説。
目次
1 音の認知(音波と超音波―聞こえる音と聞こえない音;オームの音響法則―音の高さがいくつ聞こえる?;人工内耳―耳が聴こえなくても話が聞き取れる ほか)
2 音楽の認知(ストリーム・セグリゲーション―メロディーの聞こえ方;トーン・ハイトとトーン・クロマ―上下する高さと循環する高さ;心理的オクターブ―オクターブなのにオクターブらしく聞こえない ほか)
3 ことばの認知(フォルマント―話しことばの特性;聴覚フィードバック―自分の声が聞こえないと話せない;カテゴリー知覚―母音と子音では聞き取り方が違う? ほか)
著者等紹介
重野純[シゲノスミ]
青山学院大学文学部心理学科教授。東京大学文学部心理学科、同大学院を修了。文学博士。専門は認知心理学、心理言語学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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