内容説明
メキシコ・チアパス州で反政府・反グローバリズムの主張を掲げて武装蜂起したEZLN(サパティスタ民族解放軍)のスポークスパースン、マルコス副司令と、歩く書物=老アントニオは語る。マルコス副司令は、メヒコの歴史やサパティスタの歩みを、老アントニオはマヤ先住民の神話的な世界の話を。誰かが受け継ぐ。受け継いだ者がまた語る。永遠の時を超えて、語り継がれるチアパスの伝承。
目次
はじめに 老アントニオ(アントニオは夢見ている;拍手で抑えられた ほか)
第1部 ボタン・サパタ(われわれの長い苦悩の夜はどこから生まれたのか;人びとの意志にもとづいて統治する ほか)
第2部 七色の虹(虹のお話;フー・メン ほか)
第3部 トウモロコシの男と女(ハリケーンと誕生に合意した言葉のお話;ひとつとすべてのお話 ほか)
著者等紹介
マルコス副司令[マルコスフクシレイ]
メキシコ・チアパス州で1994年に反政府・反グローバリズムの主張を掲げて武装蜂起したEZLN(サパティスタ民族解放軍)のスポークスパースン。先住民主体の組織にあって、数少ない非先住民のメンバー。メヒコ政府は実在の誰某であると特定しているが、人前では常に覆面をして素性を明かさず、その半生も不明な、謎の人物である
小林致広[コバヤシムネヒロ]
1949年、広島県福山市生まれ。神戸市外国語大学教員。中南米の民族史を研究
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