内容説明
二次大戦で敗者となるも、その卓越した技術力を世界に知らしめた日本艦艇群。英米の量に対抗する“個艦優越”に挑み大艦巨砲の到達点を示した戦艦「武蔵」、世界初の全溶接艦として造船史に足跡を印した潜水母艦「大鯨」など個々の艦艇に携わった造船官が綴る完成までの道程。付・伊58潜水艦“建造過程”秘録写真集。
目次
私と戦争と造艦技術(福田烈)
空母「大鳳」設計始末記(矢ヶ崎正経)
“水中高速潜”設計秘話(緒明亮乍)
戦艦「武蔵」に挑んだ人智と技術(梶原正夫)
伊58潜建造プロセス
世界初の電気溶接艦「大鯨」の誕生(矢田健二)
量産化に成功したSB艇の建造方式(吉田隆)
日本駆逐艦建造史にみる成功と失敗(堀元美)
日本潜水艦の造艦技術史(寺田明)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
16
福田烈さんの前書き的な造艦技術話から始まって、7人の元造艦将校たちによる軍艦建造の物語。空母「大鳳」。水中高速艦。戦艦「武蔵」設計秘話、伊58潜のこと。電気溶接で作られた「大鯨」。敵前への輸送のために作られたSB輸送艦。駆逐艦の建造史。潜水艦の造艦技術史。戦争は負けたが技術屋は与えられた条件の中でかく戦えり、という記録。誇るべきではないかもしれないが、語り継がれるべき技術の歴史。昭和40年代から60年代だからこそ書けたものですね。2019/12/07
ゲオルギオ・ハーン
7
太平洋戦争期に軍艦建造の現場で活躍されていた方々がそれぞれ寄稿した一冊。技術者らしく無駄に飾り立てた表現がとても少なく読みやすい。一番面白かったのは元海軍技術中将の福田氏の書かれているもので、艦政本部所属時に軍令部から年間船舶保有t数:100万tを維持できるか確認があった際に船体はともかく機関部が揃えられるか疑問と率直に指摘しており、また桜弾特攻についても実験結果と特攻隊長の見解をもとに会議の席上で猛然と反対し、止めさせたというのが興味深かった。佐官と将官で同じ技術系でも書く内容が違うというのも面白い。2020/05/27
ビタミン
1
★★★☆☆2023/02/21
Eiji Nanba
1
海軍の元造船技術者が自ら語る軍艦開発のエピソード。当事者の話だけになかなか迫力がある。個人的には挿入されていた呂50の艦内の写真が興味深かった。2018/08/06
しょうご
1
大艦巨砲テクノロジーが終結した戦艦「武蔵」、世界初の全溶接艦「大鯨」、水中高速潜伊201など傑作艦誕生までの苦悩の足跡を造艦担当者みずから綴るノンフィクションです。
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