内容説明
新世紀をきりひらくための勇気と決断！艦首もなく艦橋もなく、兵備兵装も限られた絶体絶命の逆境下に船団を護衛し、敵潜水艦と航空機の包囲網をかいくぐって、ただ一隻、沈没をまぬかれ、死の波濤を越えた日本海軍最年少の艦長の創意工夫の戦い。
目次
第１部 「ヒ八八Ｊ」船団と「天津風」（無敵海軍の内情；開戦；捷一号作戦；礼号作戦；ルソン島失陥；「天津風」駆逐艦長；「天津風」の奮戦）
第２部 泗礁山部隊（泗礁山部隊指揮官；戦備；終戦；武装解除）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のらいぬ
1
こちらも同じく古本屋の閉店セールで購入。 「奇跡の海から」は一兵士としての立場からの視点でしたが、 こちらは指揮官側からの視点での作品ですので、 立場が違えば内容もこれだけ違ってくるかと、 かなり面白く読むことが出来ました。 しかしほんと25歳とは思えないくらい立派です。 今の僕たちが緩過ぎるだけなんでしょうけど('A`)2015/11/30
j1296118
1
「25歳の艦長」が誕生する以前の部分から、誕生してしまうに至るのが既に大変な状況なのだろうから当然とも言えるかも知れないが、既にダメだこりゃ感があちこちから漂う。 「味方の飛行機が二十機も編隊で飛ぶ訳が無いから敵機」という判断は殆ど的中した、って酷いなあ。2015/09/30
mj
1
才能と幸運に恵まれたかつての25歳の艦長。どこの国も同じようなものでしょうが、我が国はもう少し適材適所の人事ができなかったのか。あの戦争の結果が、人事によって劇的に違うものになったとは思わないが、それでもどうにも悔やまれる。過去の失敗のデータを貯めてゆかずに、リセットするわが国の傾向がさらに悔やまれる。悲しいことに、年を経るにつれ、当事者であった方々が物故されている。同時に直接的な資料が公開されやすい環境にもなりつつある(?)。 それらを使った『失敗の本質』的研究が増えるといいと思います。2014/12/27
