内容説明
『新約聖書』とは何か。その諸文書はいかなる事情のもとに、誰によって、いつ頃書かれたのか。また、なぜそれらの諸文書が『新約聖書』正典に採用されたのか。本書は、これらの問いに文学史的にアプローチし、『新約聖書』の成立をトータルに理解しようとする斬新かつ画期的な試みである。
目次
1 『新約聖書』とそれが含む文学的様式
2 ナザレのイエス
3 第一世代のイエス伝承―語録資料とイエスに関する口頭伝承
4 タルソスのパウロ
5 第一世代における手紙記述の始まり―パウロの手紙
6 共観福音書と使徒言行録―第二および第三世代の新しい文学様式
7 偽名による手紙―第一世代の手紙記述の継承
8 ヨハネ文書―福音書文学と書簡文学の結合
9 文学的統一体としての『新約聖書』への道
著者等紹介
大貫隆[オオヌキタカシ]
1945年静岡県浜松市に生まれる。1968年一橋大学社会学部卒業。1980年東京大学大学院人文科学研究科西洋古典学博士課程修了。1979年ミュンヘン大学神学部(プロテスタント)神学博士(Dr.Theol.)学位取得。現在、東京大学大学院総合文化研究科および教養学部教授。新約聖書学・古代キリスト教文学専攻
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