出版社内容情報
『敗戦後論』以降、国家と戦後・戦争責任をめぐる加藤典洋の果敢な立論に対して、日本の人文・社会科学のアカデミズムは轟然たるリアクションをもって応じた。本書はとりわけ反発の大きかった歴史学界に属する有志が、孤立独善の作風を排しシンポジウムという形式を借りて、加藤の著作・立論を正面に据えて論議した記録である。巨大な転換期にあって、思考と論理の限りをつくす加藤と少壮論者の貴重な論跡。
1.戦後的知と戦後的思考 加藤典洋
2.戦後的知の構造―加藤報告をめぐって
公/私を分かち、紡ぐ身体からみた戦後的知の構造 菊 幸一
「近代の二重性」―「私利私欲」と「自画像」をめぐって 松村 寛之
日本の組成―加藤典洋氏の近業に触れながら 小路田泰直
補足と応答 加藤典洋
参加記
「共在」としての「内在」を生きることについて 山本登志哉
内容説明
『敗戦後論』(1997)以降、集中批判の的となった加藤典洋氏の近業『戦後的思考』『日本人の無思想』『日本人の自画像』を正面に据え、その「内側から食い破る」「内在から関係へ」「関係に内在を繰込む」方法論を軸に、いま敢えて「その先の思考」へ踏み出す。
目次
1 戦後的知と戦後的思考(問題の提起―「国民国家は悪か」;戦後的知と戦後的思考;「転轍」とは何か―転向の重層化;「内在」から「関係」へ―近代への転換 ほか)
2 戦後的知の構造―加藤報告をめぐって(公/私を分かち、紡ぐ身体からみた戦後的知の構造;「近代の二重性」―「私利私欲」と「自画像」をめぐって;日本の組成―加藤典洋氏の近業に触れながら;補足と応答)
著者等紹介
小路田泰直[コジタヤスナオ]
1954年生。京都大学文学部卒業。奈良女子大学文学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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