出版社内容情報
本シリーズは,政治・外交・経済・社会・文化など各分野の日米関係研究者必須の史料集である。適切な解題とオリジナルの懇切な索引付きで居ながらにしてアメリカ国立公文書館の文書群にアクセスできるようになった。
世界政治に激震を走らせた、フルシチョフのスターリン批判事件がおこなわれたこの年、日本は国連加盟を達成し、モスクワで鳩山首相が「日ソ共同宣言」に調印する。アメリカ政府は北方領土問題などでソ連に譲歩する日本の姿勢を憂慮し、ダレス国務長官が重光外相に圧力をかけるなど、日本の「中立化」阻止に懸命になる。日米政府は、両国の関係が乖離していくのを防ぐために、新たな枠組み作りを模索する。国務省公文書は、そうした葛藤を赤裸々に語っている。本シリーズをしめくくる今期には、近年初めて公開された部分を含む、1948年のNSC13シリーズから1960年のNSC6008にいたるまでの対日および対アジア政策文書とそのバックグラウンド・ドキュメントも収録した。以上で全7期65巻におよぶ安保改定期のシリーズが完結する。