出版社内容情報
日米安保条約は世界に類をみない特異なものである(全土基地化,防衛分担金,司法権etc.)日本外交の「不在」の淵源はどこに求められるのか。吉田外交は果たして「現実主義」であったのか。再び安保が問われる時代に即した史的研究。
内容説明
「吉田外交神話」の虚実を衝き、「ガイドライン」論争にも一石を投じる。
目次
第1章 安保条約の論理(「宰相吉田茂論」の世界;「ニクソン・ショック」の論理 ほか)
第2章 行政協定の締結と「占領の論理」(日米安保における行政協定の位置;全土基地化構想の展開 ほか)
第3章 MSA交渉と再軍備問題(MSA交渉像の再構築にむけて;再軍備問題と「独立」論 ほか)
第4章 中立主義と吉田の末期外交(吉田外交の評価をめぐって;中立主義の高揚と再軍備圧力の回避 ほか)