出版社内容情報
現代社会の政治的民主主義も福祉国家体制も,世界大戦期に構築された総動員体制,システム統合の延長線上にある。歴史学,哲学,教育学さらに文学までも視野に,国民国家動員の基盤にメスを入れる国際的共同研究の成果。
方法的序論 総力戦とシステム統合 山之内靖
第1部 総力戦と構造変革
ナチズムと近代化―ドイツにおける最近の討論 ミヒャエル・プリンツ
戦争行為と国家の変容―第2次世界大戦における日本とアメリカ
グレゴリーフレックス/レイモンド・A・ジュソームJr.
第2部 総力戦と思想形成
規律的規範としての資本主義の精神―大塚久雄の戦後思想
ヴィクター・コシュマン
「市民社会」論と戦時動員―内田義彦の思想形成をめぐって 杉山光信
母の国の女たち―奥むめおの<戦時>と<戦後> 成田龍一
ポイエーシス的メタ主体の欲望―三木清の技術哲学 岩崎稔
教育における戦前・戦時・戦後―阿部重孝の思想と行動 大内裕和
第3部 総力戦と社会統合
既成勢力の自己革新とグライヒシャルトウング
―総力戦体制と中間層 雨宮昭一
日本の戦時経済と政府―企業間関係の発展 岡崎哲二
産業報国会の歴史的位置―総力戦体制と日本の労使関係 佐口和郎
総力戦体制と思想戦の言説空間 佐藤卓己
人名索引
内容説明
階級社会の行き詰まりに現れた新国民統合システム―総力戦体制。個性なき豊かな時代を招来した合理的機構に対峙して、個性的なアプローチを試みる国際共同研究の成果。
目次
第1部 総力戦と構造変革
第2部 総力戦と思想形成
第3部 総力戦と社会統合
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