出版社内容情報
本巻では,ようやく仏教が中国に根づいた南北朝期を扱う。引き続く仏典漢訳の作業のほか,諸学派が成立。観音・弥勒に対する信仰や,阿弥陀浄土信仰も流行し,のち日本文化に大きな影響を与えることになる雲崗・龍門の石窟も開削される。
内容説明
教理史にとらわれない斬新な視点と手法により、中国仏教の本質を見事に抉出。現代中国の第一人者による決定版。各時代を通し、仏典の中国語への翻訳過程を綿密に分析、異文化としての仏教がいかに受容・変容されたかを解明。漢訳された史・資料の豊富な引用によって詳細に解説。訳書では本文中の引用経典に大正蔵の対応箇所を明示した。
目次
第1章 南北朝時代の社会と仏教
第2章 南北朝の経典翻訳と主な仏典の紹介
第3章 南北朝時代の仏教学派
第4章 南北朝時代の仏教著作
第5章 民間における仏教信仰の流行
第6章 南北朝時代の仏教技術