内容説明
世間での岡っ引きの悪評を憂いていた同心・井原伊十郎は、美人局の罪で捕まえた三兄弟、頭は切れるが悪人面の平助、力だけは人並み以上の次助、女も敵わぬ美貌の佐助の三人を、岡っ引きとして売り出すことを思い付く。罪を問わぬ代わりに、三兄弟に「佐平次親分」を名乗らせ、その評判を上げさせようと考えたのだ。同じ頃、大店に押し込んでは皆殺しにして金品を奪う「地獄小僧」が治安を脅かしていた。三人で一人の佐平次は、この凶行を止めることができるだろうか。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生れ。83年『原島弁護士の処置』でオール読物推理新人賞を受賞。『絆』で日本推理作家協会賞、『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞。社会派推理小説や時代小説で活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hironobu
4
美人局の罪で捕まった三兄弟。同心の伊十郎にスカウトされ岡っ引きとして勤めることとなる。大店に押し込み、店者を皆殺しにする地獄小僧を追う。三兄弟の関係がなんとも面白い。次巻が気になるシリーズ物。2017/04/12
めにい
3
三人佐平次ってこういうことだったのね。すごく意外で案外面白い。2014/06/30
へたれのけい
2
読み初めたらもう終わってる、この手の江戸物は気軽に楽しめます。2023/01/06
カバン
2
ひょんなことから、岡っ引きの佐平次をやることになってしまった三人兄弟の悪党が、それぞれのキャラクターを活かして悪党たちをこらしめます。それぞれの設定やストーリーなど、無駄がなくテンポ良く楽しめました。次の巻にも期待です。2013/11/21
Re:胡乱(うろん)
1
平助次助佐助の3人が岡っ引き佐平次として活躍していく兄弟愛と時代小説の融合が面白い。 ただ3人とも助で名前付いているならもう少し3人の名前がわかり安ければキャラは作り込めたかもしれない。2019/12/23