内容説明
本書は実戦唐手家「本部の猿御前」と異名を持つ、空手道黎明期に活躍しボクサーとの試合や多くの他流試合に連勝して、空手の実戦性を証明しつづけた伝説の拳豪『本部朝基』の研究を主軸として、空手道発祥の地「琉球の歴史」から紐解いた唐手術史と、多くの記録や口碑から黎明期に生きた唐手家(空手家)達の生きざまを綴ったものである。第一章と第二章には本部が著した幻の空手書籍「私の唐手術」と「沖縄拳法唐手術(組手編)」を復刻した。本部自身がモデルとなって、最も得意としたナイファンチの形と本部流十二本の組手を行っている写真が数多く載せられている。
目次
第1章 復刻私の唐手術
第2章 復刻沖縄拳法唐手術(組手編)
第3章 琉球及び手(ディ)史概論(琉球王朝略史;中国との歴史的関係;琉球王朝の身分制度;二度の禁武政策(刀狩り) ほか)
第4章 琉球拳法〔唐手術〕の歴史(拳法の盛んな地域名で呼称された唐手;底辺拡大に伴う武術性の消滅;唐手術に伝わる型の種類)