出版社内容情報
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読売新聞 2004.9.24 日露開戦100年 肖像
朝雲新聞 2004.9.9 読書面
内容説明
明治海軍の戦術家。四国松山の文武の風土に育まれ、海軍軍人として早くから嘱望され、米国留学で世界の戦術を学ぶ。日本海海戦でロシアのバルチック艦隊を破った独自の戦術思想は、海軍兵学として絶対的地位を得るが、戦勝により神聖視される思想の将来を危惧し、晩年は大本教への信仰に捧げた。日本海軍の明暗を分けた、栄光と苦悩の全生涯を描く。
目次
第1 日露戦争まで(おいたちと松山中学;海軍を志望 ほか)
第2 秋山兵学の成立(軍令権の確保;佐藤鉄太郎と小笠原長生の海軍思想研究 ほか)
第3 日露海戦(海軍大演習;連合艦隊司令部の対露戦策 ほか)
第4 日露戦後(秋山兵学の歴史的評価;シーメンス事件 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大森黃馨
1
私は思う例えば山本五十六や井上成美といった他の方の書かれた類書と比較すると圧倒的につまらない秋山真之個人の記述に関した内容は薄すぎる何だこれはというようなものだが歴史的記述例えば日露戦争時の日本軍は完璧で後年の太平洋戦争時に向けて堕落していつたのではなく既に問題点を内包していたこと日本の中国への関わり方は近視眼的だったのを指摘する点そういった記述になると途端に血肉が通い出す私は思うに伝記とは省略表記で本来は伝記文学と記すべきもの(続く)2022/03/22
Yohei Kameya
0
2月に小田原にある秋山真之の終焉の地に行く機会があった。 坂の上の雲を読んでWikipediaで秋山真之の日露戦争後の人生の概略は知っていたけど、本として読んでみたかった。 痛感したのは、物事を成し遂げたとしても、その先には壁がありそれを乗り越え続ける必要があり、心の拠り所として宗教という考え方もありなんだろうな。 人生の幸福は人それぞれ。 それとは別に国家が日露の成功体験に縛られて太平洋戦争の終末に帰着する要因になったのも感じる。 一つの成功体験に縛られるすぎるのよくない。2020/03/08