内容説明
本書は、民事裁判(民事訴訟)の中核である審理についての研究書である。本書では、弁論主義に始まり、近時有力な「手続保障の第三の波」説の検討、民事裁判のあらゆる局面を支配する原理となっている「主要事実と間接事実の区別の法理」の包括的な検討、文書提出命令や証拠保全を中心とした証拠資料の収集の問題の順で取り扱っている。
目次
第1部 弁論主義と民事裁判の基本原理(弁論主義の現代的意義;「手続保障の第三の波」説の評価と疑問)
第2部 主要事実と間接事実の区別(問題の所在と日本法の状況;ドイツにおける沿革と西ドイツ法の状況;その他の国との比較法的考察;新たな解釈論の試み)
第3部 証拠資料の収集―文書提出命令・証拠保全を中心に(わが国の文書提出命令・証拠保全における証拠開示的傾向;比較法的考察;新たな解釈論の方向性)