父への恋文―新田次郎の娘に生まれて

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784635171595
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

内容説明

没後二十年―初めて綴られたベストセラー作家の素顔と家族の群像。

目次

第1章 幼年期の想い出(無花果の木の上で;文章指導 ほか)
第2章 作品の周辺(動物とタイトル―『東天紅』と『山犬物語』;飛ばないカラス―『八甲田山死の彷徨』 ほか)
第3章 作家の母(笹原と新田;父の初恋 ほか)
第4章 新田次郎の死(白い足)

著者等紹介

藤原咲子[フジワラサキコ]
1945年、父・新田次郎(本名・藤原寛人)と、母・藤原ていの長女として、満州国新京市(中国長春市)に生まれる。立教大学文学部を卒業後、東京教育大学で比較文学を、北京師範大学で中国語を学び、現在、高校で中国語を教える。数学者・エッセイストの藤原正彦は次兄
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ろこぽん

5
新田次郎が咲子を「チャキや」と呼ぶ声が聞こえてくる。父と娘の間の心温まるエピソードにも、彼女の独特な嫉妬、孤独、などのあふれでてくる負の感覚にも、胸がきゅーーんと締め付けられるようになる。読んで良かった。2021/03/29

km.

2
新田次郎の娘の咲子さん目線で、父新田次郎そして家族を語るエッセイ。新田次郎の人なりが垣間見れて心地良くページが進む。偉大な直木賞作家新田次郎も、娘にとってはただの大好きなお父ちゃんでしかなかったんだな。また、奥様も作家でベストセラー「流れる星は生きている」の著者。この本に咲子が苦しめられたエピソードは印象的だったが、新田次郎が筆を折らず書き続けた理由もこの本にあったことにはビックリ。この共通の楔が父娘の良い関係性を築きあげさせたのかもしれない。無性に新田次郎が読みたくなった。 2023/02/04

ばるたん

1
[購入]新田次郎の愛読者として、本人を捉えた作品を初めて読みました。2020/03/08

チャメ

1
藤原家四人の筆致の違いに個性を感じます。父、新田次郎に文章指導を受け、そして最も依存した咲子。波乱万丈の少女期は0歳で経験した満州引き揚げの影響を最も色濃く残し、偏重した父娘愛の源泉を成した。母の[流れる星は生きている]を読むと、極限の中で泥水を飲んで生き抜いた乳児の咲子に、帰国後は強く生きてほしいという母の厳しい教育姿勢も理解できる。が、一個人として反発する姿に共感を覚える。本書を読んだ動機はあの後咲子が命をつなぎ、どう生きたかを知るためであったが、新田次郎の気象とペンに賭けた人生も伺い知れて興味深い。2015/06/26

K

0
「流れる星は生きている」は読んだことがあったが、その娘とは知らずに読み始めた。壮絶な生い立ちだからこその話でもあるが、作家一族…としての話というより、父と娘、まさに父への恋文のようだった。母への詫び状…もあるらしい!読んどこう2017/04/17

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