出版社内容情報
数理科学諸分野の勉強を志す読者を対象に、線型代数の基礎をわかりやすく解説、基本部分の確実な理解を目指している。本書では技術的な知識にはあまりこだわらず、むしろ現代数学の方法論的特徴を実感することに重きを置いている。序章で線型代数における基本的問題意識と手法の基礎にある考え方を考察、次に線型を理解する上で必須の現代数学の基礎概念を実用的観点と方法論的観念の両面から検討。主な章は、ベクトルの基礎概念、行列の基本概念、逆行列の概念、連立一次方程式、階数rankの概念、行列式の計算など。
１．線型代数への招待
２．現代数学の基礎概念（1）ー集合・論理
３．現代数学の基礎概念（２）ー写像・構造
４．現代数学の基礎概念（３）ー現代数学の方法論
５．ベクトルの基礎概念
６．行列の基本概念
７．逆行列の概念、正則行列の概念
８．連立１次方程式
９．階数（ｒａｎｋ）の概念
１０．行列式に向けて
１１．行列式の概念
１２．行列式の計算
１３．余因子行列の概念
１４．線型写像と基底
１５．今後の課題と展望
