内容説明
土曜日の夜、ロサンジェルスのダウンタウンにあるケーブルカー、“エンジェルズ・フライト”の頂上駅で惨殺死体が発見された。被害者の一人は黒人の女性、もう一人は、辣腕で知られる黒人の人権派弁護士ハワード・エライアスだった。市警察にとってエライアスは、長年にわたる宿敵ともいうべき苦手な人物だった。しかも、月曜の朝には市警察を相手とする訴訟が開始されることになっていた。恨みをもつ警官の犯行か?警察が扱いを間違えば、大規模な人種暴動が起こることは必至だ。現代アメリカの暗部を描いて比類なきコナリーがメインキャラクター「ハリー・ボッシュ」を擁して新境地を開いたシリーズ第六作、ここに登場。
著者等紹介
コナリー,マイクル[コナリー,マイクル][Connelly,Michael]
1956年生まれ。フロリダ大学卒業。ロサンジェルス・タイムス紙で十年以上記者として活躍し、ピュリッツァー賞の最終選考まで残った経歴を持つ。1993年、デビュー作の『ナイトホークス』でMWA賞優秀新人賞を受賞。その後も、『ボッシュ』シリーズを中心にハードボイルド・ミステリーを精力的に発表している
古沢嘉通[フルサワヨシミチ]
大阪外国語大学デンマーク語科卒。愛猫家、サッカー日本代表愛好家でもある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
376
【原書】Omg, なんたる後味の悪い展開。後半はもう、ページを繰る手が止まらなかった。我らがボッシュ、(ある意味)フランキーの仇を取ってくれてありがとう(涙)。でもな、もうエレノアは諦めろ。キミにはもっといい女がきっと現れるさ。 実際に読んだのは: https://bookmeter.com/books/22990082019/01/13
ケイ
137
ボッシュシリーズ⑥ やはりコナリーはボッシュがいい。そして、これはボッシュの中でも特に夢中になる作品だった。ロスの暴動、黒人と白人の構図、警察の正義と暴行、警察vsFBI、 警察vs判事や検事、 警察内部での警官vs監査、 刑事vs警察上部。 誰が味方で誰が敵かがとにかく分からず、どの部署にでも正しく行動したい者同士の気持ちのつながりなど、単に先を急いで読ませないミステリとなっていた。ボッシュに出てくる文学作品。今回はナボコフの『ロリータ』読み終えた今となっては、非常に意味深だ。2018/02/04
キムチ
57
1つの殺人事件解明の暗部に沈んでいる泥。小児性愛の違法サイト有り、警察組織の毎度的腐敗有。表向き上がった犯人の裏の真犯人。ラストのあっけない犬死・・釣りあげられる屍体、堕天使ねぇ。奴が最後に味わった恐怖、そして目が空を見上げていた・・ドラマチックとは言え、ボッシュが絡む事件解明はこういったのが多い。TV映画でおなじみのアーヴィングが目に浮かぶ。ボッシュに残っている最後=仕事をネタに沈黙を強いられる現実を彼なりに認識しているのが辛い。加えて不安定エレノア。これじゃ コーヒーだけではストレス解消になる訳ない2022/12/23
わたなべよしお
28
ハリー・ボッシュ・シリーズを1作目から読んできた。勿論、すべて良かったけれど、エンジェルス・フライトは、ここまでで最高の出来じゃないだろうか。登場人物も多く、複雑な構図で、友人との関係、夫婦関係、警察権力の在り方、社会不安、殺人、小児性愛、警察不祥事などなど。にもかかわらず、実に分かりやすく展開し、まぁ、読ませること。このままボッシュに付き合いたいが、次作を実家から持ってくるのを忘れた。それさえあれば、全作揃うのだが……2020/07/09
わたなべよしお
26
アマゾン(?)のドラマ、ボッシュを見てしまい、「エンジェルズ・フライト」を読み返したくなってしまった。この作品は個人的にシリーズの中でも相当、上位を占めている。やはり、面白いね。ドラマには出てこないが、キズがボッシュの捜査班の一員だったんだ。いい味、出していたけどね。人種問題が大きな背景にある中での捜査。警察官僚による政治、刑事法、警察官同士の人間関係などがボッシュの足かせになるが……コナリー作品は何度読んでも楽しめる。2023/07/25
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