内容説明
帝都に大流行したペストの陰には、恐るべき大陰謀がかくされていた。死の商人・瀬高十八郎と私立探偵・法水麟太郎がくりひろげる虚々実々の駆け引きの結末やいかに?また、九州の某所に幽閉されている鉄仮面の正体は誰なのか?『失楽園殺人事件』につづく法水麟太郎短篇総集の第二巻には、壮大なスケールで展開する伝奇中篇「二十世紀鉄仮面」の他、初の文庫化となる「国なき人々」を収録。さらに未完の絶筆「悪霊」と笹沢左保の手になるその完結編、諸家による虫太郎論26篇など、貴重な資料を併せて収める。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たぬ
14
☆3 1936年の表題作、37年の「国なき人々」。46年に作者急死(酒場で出された焼酎にメタノールが混ざっていたとか)のため未完となった「悪霊」は笹沢佐保氏が解決編を付け加えている。それ以降の160ページ分ほどは文壇仲間や家族によるエッセイなど。この法水麟太郎ってのは積極的にもめごとに飛び込んでいくタイプのようで、金田一耕助なんかとは全然違うタイプの探偵です。それはいいんだけど病身の妻がいながら10代の少女と両想いっぽいムードになってるのはどうなんだい?(続く)2025/10/08
ホームズ
11
初期の『後光殺人事件』『聖アレクセイ寺院の惨劇』に比べると推理小説というよりも完全に冒険小説になってますね。支倉検事や熊代刑事とも切り離されてしまったし。それなりには面白かったとは思いますが全体的に読みにくかったですね。2011/11/22
冬至楼均
1
改めて「悪霊」について。残っていたのが僅か22枚。笹沢氏が書いたのが百枚。しかし構想では実に四百枚前後の超大作の予定であった。笹沢氏は残っていた腹案のメモに基づいて忠実にまとめてますが、ご本人が書いたらさぞや衒学趣味がたっぷりと盛り込まれたことでしょう。こればかりは余人には再現不能ですから。2026/03/29
ヨコケイ
1
表題作は、法水麟太郎物でありながら、『人外魔境』の伝奇冒険浪漫へ繋がる橋渡し的な長編。ファイロ・ヴァンスのつもりがアルセーヌ・ルパンだったくらいの感じ。此れは此で興味深いが、筋はかなり、とりとめない。『黒死舘』とはまた違う意味で、雑多なモチーフが未消化のままパッチワークされ、しかも融け合っていない。かつて塔昌夫が「せっかく小栗のために開かれた1930年代の後半を踏みにじった軍国主義の野暮な輩」を呪った気持ちも判らないではない。2017/06/29
ホームズ
1
読みにくかった・・・。2005/12/28




