出版社内容情報
セピアの抑えた色調の奥に描かれた美しい心の物語。無償の愛を描いた名作を牧野鈴子の世界で絵本にしました。
「画家のことば」より
「しあわせのおうじ」は、貧しい人々のために、それこそ、本当に身を削って与え続け、その使者となるつばめも、命つきるまで、運び続けます。この究極の「無償の愛」の姿は、絵を描いていて、胸が痛くなることもありましたが、王子の優しさと、つばめの献身は、いったいどのようにして身についたのだろうかと、我が身を振り返って深く考えさせられました。自己中心的になりがちな日常の中で、何が大切かを考える機会を与えてくれる物語だと思います。
内容説明
「こうしてたかいところにいると、まちじゅうのかなしいできごとがめにはいってくる。ぼくは、つらくてくるしくて、でもどうすることもできない。」
著者等紹介
ワイルド,オスカー[ワイルド,オスカー]
アイルランド生まれ。イギリスのロンドンに出て才能を開花させた。風刺とウイットあふれる戯曲の数々が注目され人気作家になる。芸術を至高のものと考える彼の作品は耽美主義と呼ばれ、小説『ドリアン・グレイの肖像』はその代表作
木村由利子[キムラユリコ]
大阪生まれ。大阪外国語大学(現大阪大学外国語学部)デンマーク語学科卒業。主として北欧の本の紹介、翻訳につとめる
牧野鈴子[マキノスズコ]
1951年熊本市に生まれる。絵本や童話、詩集などの挿画の他、個展や企画展にむけて独自の制作を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。