ちくま文学の森 〈7〉 恐ろしい話

ちくま文学の森 〈7〉 恐ろしい話

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  • サイズ B6判/ページ数 476p/高さ 20X15cm
  • 商品コード 9784480101075
  • NDC分類 908

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

158
本当にこわい話ばかりです。どちらかというと外国の作品の方が残酷な感じが多いのかと思いましたが、日本の作品もここに掲載されているのはすごいのもあります。私はむかし志賀直哉の「剃刀」がすごい作品だと思っていましたがきちんと収められていました。床屋さんが怖くなります。2017/04/02

アナーキー靴下

56
ギロチン斬首後にまばたきで応答する、という話を思い出し本書を借りてきた。リラダン「断頭台の秘密」死刑囚となった医者に別の医者が実験協力を持ちかけるというもの。1833年の作品らしく、以降の都市伝説に影響を与えたのではと想像する。昔この話だけタイトルに惹かれて読んだもののちょっと難しいうえ怖くなかったので他作品は読まなかったと思う。ルビが振られ子供向けだが、改めて読むと全24篇の収録作は格調高く粒揃いだった。各篇ごとの作者紹介が妙に不吉なのも味がある。怖さなら私は感染病系の「バッソンピエール元帥〜」「蠅」。2024/08/29

めしいらず

55
古今東西の怪奇譚、恐怖譚の名編を集めたアンソロジー。既読のディケンズやポー、アイリッシュらの各編はやはり抜群の面白さ。白眉はリラダン「断頭台の秘密」だ。怖気を震うほど緻密かつ淡々と解説される断頭刑のこと。そして新たな発見を欲する科学者の功名心。暴走する科学。成果が得られぬと途端に掌を返すのが実に"らしい"結末だろう。加えて菊池寛「三浦右衛門の最後」も人の悪意の底知れなさを描いて見事。圧倒的優位から弱い者を侮り貶め嘲る者らの厭たらしさ。反吐が出そうな読後感。結局人間が一番怖いとありきたりな感想に落ち着いた。2019/06/15

クリママ

36
24編の短編集。旧約聖書から始まり、アポリネール、ディケンズ、ポー、モーパッサン、志賀直哉、夢野久作など。撰者は、安野光雅、森毅、井上ひさし、池内紀。旧仮名づかいなどを読みやすくしてあるとはいえ、今の小説を読むようにさらさらとはいかない。印象に残ったのは、菊池寛「三浦右衛門の最後」、岡本綺堂「利根の渡」、小学生の頃、読んだディケンズの「信号手」が懐かしい。最後の2編はカニバリズムのからむ内容で、読むことができなかった。2017/06/27

メタボン

25
☆☆☆ 編者池内紀のあとがきの通り人は怖がるものである。だがこのアンソロジーはなぜ恐ろしい話なのか首を傾げる作品もあり正直不完全燃焼。良かったのは、シチューに指が入っていたという古典的なネタのアイリッシュ「爪」、死体が生きているかのように飛び出す仕掛けのポー「お前が犯人だ」、既読の志賀直哉「剃刀」夢野久作「死後の恋」、病気・トラウマの設定が秀逸なミステリーの木々高太郎「網膜脈視症」、猫を殺した報いに子供たちから散々な目に遭わされるサキ「罪のあがない」、人間を食材とする想像力と風刺が凄いスウィフトの作品。2017/02/24

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