内容説明
江戸時代を生きた人びとは、病気をどのように見つめ、それとどのようにつき合ってきたのだろうか。彼らはいかなるむごさとやさしさのなかにあったのだろうか。この時代、もっとも恵まれていた将軍の子女でさえ、大半が乳幼児期に死亡し、ひとたび疫病が猛威をふるえば大量の死者を算し埋葬さえおぼつかなくなったが、その痛苦と畏怖の彼方にはいのちの痛みをわかち合う「文化」があった。過去の痛みを追体験し、現代において病むことの意味を問い直す力作。
目次
お松の場合
馬琴の場合
庶民の証言
外国人の証言
飢餓と疫病
異常気象とインフルエンザ
痘瘡
梅毒
結核
コレラ
食生活と病気
寄生虫病と風土病
女と子どもの病気
精神病
鉱山病
医療環境
平均寿命―どれだけ生きられたか



