内容説明
日韓間では歴史認識をめぐる摩擦が後を断たないが、はたして日本人は、どこまで韓国の歴史を知っているのだろうか。韓国の政治・経済・社会・文化は、きわめて特異なものがあって、近代国家と呼び難い。かつては高い文化と独立性を保ち、近隣の国々からも高徳の民として尊敬を受けていた韓民族が、二〇〇〇年を経たいま、なぜこうも屈折した精神を持つようになってしまったのか。韓国民は民族の歴史が、どこで、どう誤ってしまったのか、勇気をもって直視して、検証しないかぎり、真の民主主義と、明るい未来を手にすることはできない。悲劇は「李朝」から始まった「本当の韓国史」から浮かび上がる、隣国の病巣と真の解決策。
目次
1章 神話時代から七世紀まで:“韓国病”は、どこから始まったか?―かつての高徳の民を頽廃に導いた痛恨の出来事
2章 七世紀から十四世紀まで:悲劇の誕生、李朝成立―なにが日韓両国の歴史の明暗を分けたのか?
3章 十四世紀後半から十五世紀まで:血で血を洗う日々の始まり―骨肉相食む、おぞましき五〇〇年史
4章 李朝五〇〇年、腐敗の社会構造:恨の半島は、いかにして生まれたか―両班の成立、苛酷な身分差別と士族の腐敗、女性蔑視
5章 李朝五〇〇年の民衆文学:血の涙と、号哭の声―圧政下に咲いた民衆文化の精華
6章 十五世紀から十六世紀前半まで:李朝五〇〇年と、徳川三〇〇年―なぜ李朝は、凄惨な政争に明け暮れなければならなかったのか?
7章 十六世紀後半から十七世紀はじめまで:なぜ、秀吉の侵攻を許したのか?―李朝が、事前の警告を無視しつづけた本当の理由
8章 十七世紀前半:「屈辱の碑」が教えるもの―こうして朝鮮は、すすんで清の属国になりさがった
9章 十七世紀後半から十八世紀まで:いまに続く朝鮮の宿痾―なぜ、日本では党派争いが起こらなかったのか?
10章 十九世紀から二十世紀初頭まで:呪われた帝国の最期―なぜ韓民族は、独立を失うにいたったのか?
著者等紹介
崔基鎬[チェケイホ]
1923年生まれ。明知大学助教授、中央大学、東国大学経営大学院教授を経て、加耶大学客員教授。民間レベルでの日韓関係発展に努め、サハリン在住韓国人の本国往来問題、原爆被爆者の治療援助、在日韓国人の法的地位向上に尽力。日韓文化交流協会顧問、富山県韓国交流推進アドバイザーなどを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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