感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hit4papa
44
人の精神に潜り込むことを生業とするサイコダイバーが主役のシリーズ作品です。即身仏空海を巡って様々な異能のキャラたちが闘いを繰り広げるというバイオレンス・エロチック・グロテスク・伝奇小説。美男・美女・マッチョにじいさん、おまけに獣人とお約束通りの登場人物ではありますね。サイコダイバーに主役級の二人が絡んで、それぞれの思惑が物語を盛り上げます。凄惨なシーンや極めて性的シーンが散見されるので、苦手な方は注意されたし。果たして空海の精神の中は？…は興味津々なれど、箱枕のようなボリュームにやられてしまったよ。2021/10/01
Ai
9
ほんとに、夢枕さんのエネルギーがたぎっている作品だった。劇画を見ているような、刺激的な描写ばかり。中でもサイコダイブのシーンは、創造力をかきたてられる。出てくる女性はみんなグラマラスな美女で、みんな強い男とセックスしたがるのだが、そういうエネルギッシュな物語だから、フェミニストの人は怒らないように。シリーズ読破してみようと思います。2019/08/22
テキィ
6
再読。おれこの本キマイラから来て手にとって読んだのが16歳なのね。だいたい今の息子と同じだったのにまずびっくり。高校生の息子が読んでいたらちょっと不安になるよね。すごく面白いんだけどね。うわーって感じ。ただ今は今で、刺激的な面白い本があるんだろうね。精神を鍛えるには身体を鍛えるのが最も容易というのはこの本だったのね。多少繰り返しが多くてくどいのは連載だったからかなぁ。2013/07/07
naoshi
3
はじめて読んだのは中学生の時。内容がいまいち理解できなかったが、エロさだけはわかった（笑）今はもちろんわかるが、エロは蛇足な気がする。夢枕獏20代の作品なので、文章に気負いも感じるが、魅力的な人物造形とオリジナリティあふれる表現力はさすが。2011/06/05
たいへー
2
日本のエンターテインメント史上に燦然と輝く大傑作。まだ読んでない人はとても幸せだと思う。血湧き肉躍る強烈な読書体験がこれから待っているのだから。この作品がなければ、その後に続く密教や呪術をテーマにした数多くの作品は生まれなかったに違いない。それくらいこの物語の影響は凄まじかった。人の精神に潜るサイコダイバー九門鳳介をはじめ、美貌の密教僧美空、中国拳法の達人文成仙吉、禍々しい秘儀を操る猿翁などなど異能の超人たちが繰り広げるおどろおどろしく、エロチックでバイオレンスな冒険活劇をただただ堪能してほしい。
