Century Books 人と思想 75<br> カール・バルト

Century Books 人と思想 75
カール・バルト

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  • サイズ B6判/ページ数 231p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784389410759
  • NDC分類 191.9
  • Cコード C1316

内容説明

バルト神学は、キリスト=イエスの御業、すなわちキリストの出来事、根源的歴史〈原歴史〉の視座から、神学各論を考察する。例えば、バルトは、そのアンセルムス研究によって自己の神学的立場を確立したが、これには2つの意味がある。第1は、アンセルムスの神の名を神の啓示の出来事とみて、信仰の視座から自己の神学を確立したことである。この限り、バルト神学は聖書釈義に基づく神学である。第2に、アンセルムスの神の名は、神の名を聞いた者の思考の中に内在化された神概念〈自由神学の立場〉から、それに対応する客体、つまり最高存在者〈正統神学の立場〉を経て、真に実存する神〈神の現実性〉を認識するまで、われわれを導く道を開通する神の啓示の出来事なのである。しかも、人間を神に導く唯一の道は、キリストであるから、バルト神学はキリスト論的神学といわれるのであり、聖書の釈義と現代の時代精神を見事に統合した神学といえるのである。

目次

1 バルトの生涯(弁証法神学への道;神学方法論の確立;大著『教会教義学』に取り組みつつ;『教会教義学』の途上で)
2 バルトの思想―『教会教義学』(歴史と神学;逆転の歴史;神の言葉;教会と神学;聖書;神の認識;神の現実性;神の選び;創造と人間;和解;キリスト;聖霊)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kiyo

3
とっても丁寧で深く考察されてた解説書。バルト神学において肝心なのは我々が永遠に知られない神が地上へとキリストを派遣した、こういう形で神が自らを啓示した“出来事”Ereignisであるということ。つまり神を認識として捉えるのではない。キリストを神と人間との和解の端緒として捉えようとしているのである。この視点を貫くためには神を本質として、そこから捉えようとするプラトン主義も駄目だし、近代の自由主義神学も駄目だとバルトは主張する。2013/07/01

なつき

1
『カール=バルト』読了。大島末男による、神学者カール・バルトの入門書。著者はじっさいにバルトの講義を受けたことがあるらしく、思い出をなぞる冒頭はどこか体温みたいなものを感じた。読み進めると、解説がていねいでアカデミックな印象を受けた。バルトに対しての想いがこの本を書かせたのかな。2016/11/10

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