内容説明
勝負に規制はないのだと説く『五輪書』の論理こそ、世に出て仕事をしようと志す者にとっての鉄則である。そして勝つために心すべき手立ての数々。その綿密さには、どんな手仕事の名人でも、思わず目を見張るであろう。勝つためには手段を選ぶな。これは特に我が日本人が肝に銘ずべき箴言である。
目次
序章 『五輪書』には、勝ち方の手本がある
第1章 拍子をつかんで、危機を突破する―「地の巻」を読む
第2章 静かなる心で、己れに勝つ―「水の巻」前半を読む
第3章 相手を完全に打つ―「水の巻」後半を読む
第4章 「自分の利」「相手の不利」を知る―「火の巻」を読む
第5章 「スローガン主義」を斬る―「風の巻」「空の巻」を読む
終章 日本人にとっての『五輪書』
著者等紹介
谷沢永一[タニザワエイイチ]
1929年大阪市生まれ。関西大学大学院博士課程修了。専門は書誌学、近代日本文学。関西大学文学部教授を経て、現在、名誉教授。サントリー学芸賞。大阪市民表彰文化功労、大阪文化賞
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