イラクの小さな橋を渡って

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 87p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334973773
  • NDC分類 915.6
  • Cコード C0095

著者等紹介

池沢夏樹[イケザワナツキ]
作家・評論家・詩人。45年北海道生まれ。88年『スティル・ライフ』で芥川賞、92年『母なる自然のおっぱい』で読売文学賞、93年『マシアス・ギリの失脚』で谷崎賞。他、受賞多数。豊富な自然科学の知識とリリカルな文章で多くのファンをもつ。『花を運ぶ妹』『すばらしい新世界』『ハワイイ紀行』『未来圏からの風』など、世界各地への旅を通じて生まれた作品も多い。2001年9月11日のニューヨークでのテロ事件以降、世界の状況についての思索を綴るメールマガジン「新世紀へようこそ」を発信し続けている

本橋成一[モトハシセイイチ]
写真家・映画監督。40年東京生まれ。68年「炭鉱(ヤマ)」で第5回太陽賞受賞。91年からチェルノブイリ原発とその被災地ベラルーシを訪問し、汚染地で暮らす人々を写真・映画に写し撮る。95年「無限抱擁」で日本写真協会年度賞、写真の会賞を受賞。98年「ナージャの村」で第17回土門拳賞受賞。初の監督作品となる映画「ナージャの村」は国内外で高い評価を得る。2002年1月に公開となった二作目映画『アレクセイと泉』で52回ベルリン国際映画祭にてベルリナー新聞賞及び国際シネクラブ賞受賞。第12回ロシアサンクト・ペテルブルグ映画祭でケンタウルス金賞受賞など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

307
思考するコスモポリタン、池澤夏樹によるアメリカ主導によるイラク戦争直前のイラク各地の取材記。交易都市ハトラ近郊の川に架かる小さな橋。ここにもアメリカ軍のミサイルが飛来して、この橋を壊すだろう。アメリカ軍にとって、それは例えば4490BBといった抽象記号でしかない。だが、そのことによって死ぬのは、例えばミリアムという名の母親であったり、農夫アブドゥルであったりするのだ。西側からの論理(日本も当然これに与するのだ)と、現地イラクの実態には大きな乖離があるようだ。池澤夏樹にしか書き得ないルポルタージュ。2017/04/28

どんぐり

85
2002年11月、池澤はジャーナリスト・ヴィザを取得し、2週間にわたってイラクを取材。その目的は、「もしも戦争になった時、どういう人々の上に爆弾が降るのか知りたかった」とある。実際、イラクの市井の人々と出会い、そのときに見たこと、感じたことを書きとめている。写真は、本橋成一によるもので、どちらかというとフォトエッセイに近い。池澤が取材した翌年、ブッシュのアメリカはイラクを空爆し、フセイン政権は崩壊した。2021/06/25

Mishima

34
見開きの写真。簡素な作りのブランコの上で微笑むイラクの人々。そこにある言葉"実に明るい人たちだ。しかもおそろしく親切"。その前のページ。"2001年国連は経済制裁によるイラクの死者の数を百五に十万人と推定。うち六十二万人が五歳以下の子供だった"とある。人間は言葉というものを持っているはずなのに、いざという時は完全に放棄するのだ。そして「解決」などとは真逆の「制裁」をする。「制裁」という名の「見せしめ」のために「国」の中の「個人」が失われてゆく。挟まれた白黒写真は市井の人々の飾りのない素顔を映し出している。2017/06/05

James Hayashi

33
アメリカが侵攻する前のイラクを、著者が短い文章で綴られたルポ。砂漠の国であるが豊かな国であることを感じさせる。今まで自然の中で残されていた遺跡。多分イラク戦争の後では見る影もないであろう。つまり今まで平和であった国にアメリカは侵攻した。殺伐とした大地にチグリス、ユーフラテス川が流れる。川の流れのごとく、いつかこの国も復興していくことだろう。2019/04/06

ochatomo

23
『もしも戦争になった時、どういう人々の上に爆弾が降るのか、そこが知りたかった』『この子たちをアメリカの爆弾が殺す理由は何もない』 月刊PLAYBOY2003年2月号記事に加筆したイラク訪問印象記 メソポタミア遺跡取材として2002年10月29日から約2週間周遊 市中の写真が豊富 写真に写っている人々が翌年の開戦で苦難を得たと思うと苦しい 2003刊 文庫化2006年 英題“On a small bridge in Iraq”2020/04/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/554101

ご注意
リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。