内容説明
日本の最北端、北海道宗谷岬。オホーツク海を見下ろす高台の上に、斜めに傾けて建てられた奇妙な西洋館があった。この「流氷館」の主・浜本幸三郎は、クリスマスの夜、客を招待してパーティーを開く。が、その聖夜に密室殺人が…。そしてまた血の惨劇が!奇怪な連続密室殺人に挑む名探偵・御手洗潔の長編本格推理の傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobby
27
最初、なかなかその人物関係と何より斜め屋敷の構造が頭に入ってこず苦戦した…不可解な死体や密室、さらにはゴーレムなる気味の悪い人形など、どう絡まっていくのか全く想像つかなかった。犯人はなんとなくだったが、その殺人トリックには圧倒された!確かに“斜め”ありき。それにしても警察の不甲斐なさが何ともいえない(笑)読後感はちょっと疲れた感じです。2014/03/26
夢の中で枕濡らし
15
あ、令和のスラッシュハウスのギルティを読もうと思うも表紙はおばあさんのお風呂敷を思い出す始末で昭和と平成の狭間で揺れ動く斜めなお屋敷での殺人事件を解き明かしていきつつも巻き込まれつつご機嫌斜めなおじさんたちが多数登場で夜中にこっそりポリグリップ入れ歯にチュウチュウしてるのかなと想像してみたりなんかするが犯人の意外性というよりはトリックの意外性が際立つことでご講評の今作であるようだが、だいそれた複雑な屋敷内のご様子や多数の容疑者のハードルを超えたかというと首を斜めに傾けざるを得ない。2023/02/21
ペトロトキシン
15
面白かったとは思うけど、『読者に挑戦する』と言う割には、これはフェアと言えるのだろうか?トリックを読んだあとの机上の空論感が半端ない。犯人にあっても、あの人しかあり得ないとは思い当たっても、何となくという結果でしかなく動機の面で考えを進めていくと、この犯人には到達出来ないような気がします。残り20数ページで初めて出てくる登場人物が絡んでしまってはどうしようもない。御手洗の登場から解決までが神憑り過ぎて失笑が漏れてくる…2015/09/11
フラチキさんです
8
★★★★★ 作者さん2冊目。久しぶりの島田荘司。前作に比べて圧倒的な読みやすさ。しかしなんだこの作品、あまりに大掛かりなトリックが明かされた時はんなアホな!と笑ってしまいました。え、これフェアなんですかね。まあ御手洗登場までがわりと長く焦ったいですが物語自体は結構面白かったので普通に高評価です。トリックもぶっ飛び具合が楽しかったので良し。誰かトリックが本当にできるか現実で立証してほしいな...笑。2023/05/06
夏子
6
御手洗シリーズ長編。 昔ながらの怪しい館での殺人事件にワクワクしながら名探偵、御手洗の登場を待っていました。想像以上に大がかりでワイルドなトリックに驚き。 花壇の謎解きは美しくて実物があったら見てみたい。2018/07/19
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