光文社新書
古伝空手の発想―身体で感じ、「身体脳」で生きる

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  • サイズ 新書判/ページ数 208p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334033293
  • NDC分類 789.2
  • Cコード C0275

出版社内容情報

「戦わずして勝つ!」
600年の伝統の武術空手に、真の生き方を学ぶ

自転車に一度乗れるようになると、しばらく乗っていなくても、また乗れる。水泳も同じ。一度泳げるようになると、久しぶりでも、ちゃんと泳げる。このように、身体の中にできあがって身体が二度と忘れない行動回路を、宇城師範は〈身体脳〉と呼んでいる。(略)
身体脳は、頭で考えたり、誰かに教えられても決してできあがらない。自分自身の身体で実践し、失敗を繰り返した末にできあがる。(本文より)

〈目 次〉
はじめに
プロローグ

第一章 時間の中に入る、という感覚

遅く見えるのに、速い動き/相手の時間の中に入る/時間は伸び縮みする/スポーツは、時間を追いかけるゲーム/いまを生きる/いまを広げる/速いか、遅いか/頭で動く人、身体で動く人/大切なのは「時間の深さ」だ/ダンベルを持って、「時間の中に入る」

第二章 身体脳は速い、頭脳は遅い

身体脳を基準にする/頭脳と身体脳では「行動の質」がまったく違う/身体脳でする行動には「絶対的な強さ」がある/生き方の尺度を変える/なぜスポーツ界で不祥事が起きるのか/頭脳はウソがつける/身体脳の優位さに気づかない日本社会/最高の日本文化がまたひとつ、海外流失の危機/日本再生の手がかりは身体脳にある/文武両道の本当の意味を知る/すぐ行動できる人、できない人/「真面目」は判断の尺度にならない

第三章 身体をひとつにする

部分的な力は決して強くない/心技体の一致/統一体が生み出す次元の違う力/基本的な姿勢/足の裏で体重を感じる/筋力とは桁違いのメソッド/身体をひとつにする力/大切なのは身体の呼吸/身体がひとつにならないもどかしさ/心に動揺が入り込む余地がない

第四章 「型」の深さを学ぶ

型の貴重さを知らない日本人/腕が伸び縮みする/痛みが違う/形のないものを感じさせてくれる/型という自転車に乗る/三戦(サンチン)で身体が変わる/日常生活の中にも型があった/瞬間的に、人の身体が鮮やかに変わる/自信を持ってお辞儀ができる/箸を正しく持つと強くなる/武術空手の真髄/力に頼らない、空手の面白さ/技を学ぶ喜び/型稽古、初心者の実態

第五章 見えない世界が見えてくる

身体の内面との対話/内面の動きを体感する/内面を活かすだけで変わる/ライトを照らせば、身体が変わる/力を使わずに相手を倒す/投げられると、わかる/武術を学んで、見えてきたもの/バットを持って構えると、変じゃない/基準を持たない評論家/レベルの違う人同士の交流/間合いとは、距離ではない/非可逆式ステップアップ/動きが先に見える

第六章 宇城憲治師範に学んでいること

初めての出会い/最悪だった第一印象/茶化す癖がある/面白いかどうかが問題じゃない/師匠を持つ大切さ/ホンモノかどうか、検証する姿勢/電気の点かない文章は書くな/広めるのではなく、深めるという姿勢

第七章 「調和の心」が、究極の力の源泉だ

打たずに打つ/身体に回転をかける/内面を動かして、エネルギーを生む/相手の斬る気を斬る/沖縄古伝空手のルーツを知る/調和融合が生む究極の力/心を乗せてこそ、一体となる

エピローグ――男四十六歳にして武術を学ぶ

内容説明

「戦わずして勝つ!」600年の伝統の武術空手に、真の生き方を学ぶ。

目次

第1章 時間の中に入る、という感覚
第2章 身体脳は速い、頭脳は遅い
第3章 身体をひとつにする
第4章 「型」の深さを学ぶ
第5章 見えない世界が見えてくる
第6章 宇城憲治師範に学んでいること
第7章 「調和の心」が、究極の力の源泉だ

著者等紹介

宇城憲治[ウシロケンジ]
1949年宮崎県生まれ。心道流空手道師範。全日本剣道連盟居合道教士7段

小林信也[コバヤシノブヤ]
1956年新潟県生まれ。慶應義塾大学法学部卒。作家・スポーツライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Asakura Arata

3
筆者は、よく弟子になれたなあ。臨床の姿勢に参考になるところがあった。2022/08/21

Masayuki Miyake

3
600年におよぶ伝統を重ねる武術の教えである沖縄古伝空手に、身体で感じ、「身体脳」で生きる「人間本来の生き方」を学びました。 「戦わずして勝つ!」は、わたしが生業としている弁理士の世界にも通ずるものであるとの気づきを得ました。 特許等の「知的財産権」を相手を倒すための武器と考えて、権利を振りかざして不毛な戦いをしているケースをよく見ます。しかし、知的財産権は相手を倒すことが目的ではありません。崇高な理想を目指し、絶対の智慧で己を磨く、読んだだけで、争う気を失わせるような明細書を書きたいと思うに至りました。2013/08/16

半木 糺

3
甲野善紀氏を始めとする古武術家によって日本古来の身体操法が多方面から見直されつつある。本書もそういった流れの中に位置づけられる。宇城氏は空手の型を通じて、西洋のスポーツ文化とは違った身体の見方、動かし方を実践してみせる。私も空手を学ぶ人間の一人として、「型」の有用性をもっと意識しつつ稽古を続けていきたい。2009/05/08

さけフレーク

2
読んでみたが、自分のような未熟者には、到底理解すらできなかった2014/12/15

gotomegu

2
以前宇城氏の「空手と気」を読んだのだけれど、高度すぎて理解できなかった。たまたま古本でこちらを見かけて、読んでみた。さすがに書いたのがスポーツライターだけあって、わかりやすかった。「統一体」「呼吸」がうまくできると筋力以上のチカラを出せる。型は長い間の経験が積み重なった身体をうまく使う方法。実際に一度、体験してみたいと思った。「頭脳の命令で動いたら、遅い。身体の命令は、速い」という言葉は同意。頭で考えて動くんじゃ遅いんだよね。カヤックの反応と一緒。すごくわかる。2014/09/12

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